THE SEMI-ETERNAL JOY
2015
生と乾燥のにんじん1本分とお水。生命力のある頭の部分も安定して穏やかな乾燥部分も両方好きです。
乾物は乾燥していて安定しているようにみえて、密かに空気中の水分を吸ったり吐いたりして呼吸していて手触りが日によってかなり違いました。乾燥している だけで乾物は死んでいません。なんの声もあげないし外見の変化もほとんど感じられないけれども、しっかり生きている存在です。
そんな乾物を水と組み合わせたのはそこに独特な生命感を与えたかったのと、レンズ効果で乾燥によって縮んだ分を少しリカバリーするような表現ができたらと思ったからです。
頭の部分をにんじん葉栽培にしたのも生命力です。そして乾物と同様、素敵な食の知恵です。
乾物もにんじん葉栽培も想像以上にすごく長く楽しめます。でもいつかちゃんと終わりがきます。展示のタイトルTHE SEMI-ETERNAL JOYを象徴する作品だと思い、最後に制作したこの作品のタイトルもこれにしました。